降水量は平年より少量でほぼ冬季に集中。気温は平年に比べてやや高く、ぶどうの生育に理想的な条件が整っていました。その結果、アロマはもちろんフェノール成分も最適に熟したぶどうが収穫できています。
例外的ともいえる好条件のもとで順調に果実凝縮が進み、同時に風味のバランスと上品さも保たれました。テロワールのアイデンティティを純粋に表現したワインが誕生しています。エレガントでシルクのようななめらかさ。チリのおおらかさとたくましさを形どったような美味しさのワインです。
2019年ヴィンテージは傑出した長期熟成能力を誇り、チリの偉大なヴィンテージのひとつに数えられます。

育成・熟成
30%のワインはオーク材の新樽内で、その他70%は1回使用樽内で12〜14カ月間育成・熟成を行なっています。
ぶどう品種
チリの単一品種基準が75%にとどまる中、100%単一品種にこだわったワインです。カベルネ・ソーヴィニヨンはとにかくバランスの良さが魅力。丸みのあるタンニンと、カシス、ペッパー、リコリスのニュアンス。傑出した長期熟成能力を備え、時間とともにさらにまろやかなストラクチュアが楽しめるでしょう。
テイスティングコメント
野生の果実 ; ブラックペッパー ; 濃厚さ ; 果実感
外観
香り
非常に繊細で濃厚な香り。チェリー、ブルーベリー、カシス、クランベリーなど、野生の果実のアロマが印象的。ブラックペッパーやローズマリーを思わせる優しいスパイス香と交じり合い、樽内での育成・熟成からもたらされるスギがほのかに香ります。
味わい
アタックから上品な風味を感じます。味わい中盤の濃醇な風味に驚かされます。素晴らしいストラクチュアとボディ、そしてバランスの良い酸。
ビロードのようになめらかで密なテクスチュア。赤ベリー系のアロマが後味まで続き、含みにブラックペッパーが香ります。
とにかくエレガンスとフィネスが魅力のワインで、熟成